2012年08月19日
ニッポンの夏。よさこいの夏。
土橋素子の 鳥頭リターンズ
07.8月号

みなさんこんちには。私は、カワサキフェイシャルクラブの土橋素子です。
あついあつい夏が、いつ果てるともわからないほどの猛暑が
続いています。でも、心なしかお日様の光がか弱くなったように
感じる今日この頃。このお便りを書いている今は、まだ気温30度をラクラク
越えてますがもうひと踏ん張り。気持ちいい季節は、目の前です
今、私と、うちの小2の長女が、よさこいソーランにハマっています。
きっかけは、私の友達に誘われたからです。去年の冬のことでした。
「週一回練習しちゃあるよって素ちゃんもおいなあよぅ」
「えぇ~! よさこいソーラン・・・」 私は長年の運動不足がたたって、
最近肩は凝るわ目は霞むわで、かねがね、なんとかせないかん、と、
思っていました。背中を丸めてお客様にまつ毛パーマをしている姿を兄に見られて、
「サルが栗むいてるみたいや」と言われたり、運動会の父兄徒競争で、
自分でも信じられんくらい足が動かなかったりと、運動不足を実感していました。
でも、軽いストレッチ程度のことを考えていたので、いきなりのよさこいは、
ちとハード過ぎないか、ラジオ体操第一程度の動きでなんとからないか、
正しいニッポンの盆踊り練習生ビール添え、という方向で
もう一度検討し直してもらえないか、と思ったんですが、とてもそんなことは言えません。
それに、なんとなく恥ずかしい、というのもあります。子供や若い人ならいいけど、
人前でこの歳になって「ソイヤッ」はないわなあ、と
しばらく、うーむ、と唸っていた私でしたが、横で話を聞いていた長女の、
「やりたい~!」の一言で、めでたく練習に参加することになりました
練習は、予想通り、というかめちゃくちゃハードでした。
メンバーは30人ほどで、5才くらいの子供から上は還暦を過ぎた人までさまざまです。
平均年齢はちょうど私くらいでした。最初は曲なしでパーツ別に動きの練習です。

この時点でもう全身汗みずく。ここ半年分の運動をイッキにしたみたいでした。
5分間の休憩。床に転がってボーゼンとした後、
今度はカセットから流れる、例の「ソイヤ! ソイヤ!」 の曲に
合わせてのぶっ通し練習が始まりました。
さっきまでの練習がまるでウォーミングアップだったかのような、
お尻の割れるよな大乱舞。2時間の練習が終わるともうヘロヘロです
もちろん生ビールは出ません
そんな日々が延々と続き、夏が近づくと、8月に海南駅前で開催される「ふるさと祭」 に向けて、
練習は一層熱を帯びてきました。

そして、いよいよふるさと祭の当日になりました。
初舞台はJR海南駅前広場の特設ステージで、けっこう本格的です。
いくつかのチームが踊った後、いよいよ私たちの番になりました。
白かたびらに紫の装束。手に鳴子。背中には竜のイラスト。
鼻に白、頬に赤のペインティング。
このまま鳴子をならしながらファミリーマート海南駅前店に入っていったらどうなるだろう、とか
緊張で意味不明のことを考えながら、舞台への階段を上りました
舞台に上がると、逆光になって、観衆はみえなくなったけど、
ものすごい人であることは気配からわかります。
知り合いやお客さんが見ているのは確実です。
曲が始まりました。それでも、半年間汗まみれになりながら練習をかさねた、ソイヤ! が流れると、
体が自然と反応しました。アドレナリンが体の中を駆け巡ります
口からは、練習で恥ずかしくっていつも 「土橋さん声が小さい!」 と
叱られていた、ソイヤ! の掛け声も全開です。
カクテル光線が私たちを照らします。ソイヤ!
ほとばしる汗。立ち上る熱気。今ひとたびの青春。ソイヤッ!
大観衆の視線が、わたしに、このわたしに。ソイヤ! ソイヤ!
恍惚となってしまいました。

5分間、踊って舞台の袖に引っ込んでから、ようやく我に返りました。
甘美な疲労感。私はしばらく、ソイヤッの虜になりそうです
07.8月号

みなさんこんちには。私は、カワサキフェイシャルクラブの土橋素子です。
あついあつい夏が、いつ果てるともわからないほどの猛暑が
続いています。でも、心なしかお日様の光がか弱くなったように
感じる今日この頃。このお便りを書いている今は、まだ気温30度をラクラク
越えてますがもうひと踏ん張り。気持ちいい季節は、目の前です

今、私と、うちの小2の長女が、よさこいソーランにハマっています。
きっかけは、私の友達に誘われたからです。去年の冬のことでした。
「週一回練習しちゃあるよって素ちゃんもおいなあよぅ」
「えぇ~! よさこいソーラン・・・」 私は長年の運動不足がたたって、
最近肩は凝るわ目は霞むわで、かねがね、なんとかせないかん、と、
思っていました。背中を丸めてお客様にまつ毛パーマをしている姿を兄に見られて、
「サルが栗むいてるみたいや」と言われたり、運動会の父兄徒競争で、
自分でも信じられんくらい足が動かなかったりと、運動不足を実感していました。
でも、軽いストレッチ程度のことを考えていたので、いきなりのよさこいは、
ちとハード過ぎないか、ラジオ体操第一程度の動きでなんとからないか、
正しいニッポンの盆踊り練習生ビール添え、という方向で
もう一度検討し直してもらえないか、と思ったんですが、とてもそんなことは言えません。
それに、なんとなく恥ずかしい、というのもあります。子供や若い人ならいいけど、
人前でこの歳になって「ソイヤッ」はないわなあ、と

しばらく、うーむ、と唸っていた私でしたが、横で話を聞いていた長女の、
「やりたい~!」の一言で、めでたく練習に参加することになりました

練習は、予想通り、というかめちゃくちゃハードでした。
メンバーは30人ほどで、5才くらいの子供から上は還暦を過ぎた人までさまざまです。
平均年齢はちょうど私くらいでした。最初は曲なしでパーツ別に動きの練習です。
この時点でもう全身汗みずく。ここ半年分の運動をイッキにしたみたいでした。
5分間の休憩。床に転がってボーゼンとした後、
今度はカセットから流れる、例の「ソイヤ! ソイヤ!」 の曲に
合わせてのぶっ通し練習が始まりました。
さっきまでの練習がまるでウォーミングアップだったかのような、
お尻の割れるよな大乱舞。2時間の練習が終わるともうヘロヘロです

もちろん生ビールは出ません

そんな日々が延々と続き、夏が近づくと、8月に海南駅前で開催される「ふるさと祭」 に向けて、
練習は一層熱を帯びてきました。
そして、いよいよふるさと祭の当日になりました。
初舞台はJR海南駅前広場の特設ステージで、けっこう本格的です。
いくつかのチームが踊った後、いよいよ私たちの番になりました。
白かたびらに紫の装束。手に鳴子。背中には竜のイラスト。
鼻に白、頬に赤のペインティング。
このまま鳴子をならしながらファミリーマート海南駅前店に入っていったらどうなるだろう、とか
緊張で意味不明のことを考えながら、舞台への階段を上りました

舞台に上がると、逆光になって、観衆はみえなくなったけど、
ものすごい人であることは気配からわかります。
知り合いやお客さんが見ているのは確実です。
曲が始まりました。それでも、半年間汗まみれになりながら練習をかさねた、ソイヤ! が流れると、
体が自然と反応しました。アドレナリンが体の中を駆け巡ります

口からは、練習で恥ずかしくっていつも 「土橋さん声が小さい!」 と
叱られていた、ソイヤ! の掛け声も全開です。
カクテル光線が私たちを照らします。ソイヤ!
ほとばしる汗。立ち上る熱気。今ひとたびの青春。ソイヤッ!
大観衆の視線が、わたしに、このわたしに。ソイヤ! ソイヤ!
恍惚となってしまいました。
5分間、踊って舞台の袖に引っ込んでから、ようやく我に返りました。
甘美な疲労感。私はしばらく、ソイヤッの虜になりそうです
